人手不足に関しては企業側だけでなく求職者側も気にしており、多くの人が注意深く見守っている様です。
2013年時点では建設業界と物流業界で人手が足らなくなってきたと言う感じですが、2015年時点となると建設業では人手不足による倒産件数が増加し、人手不足を通り越して会社を存続する気が無い感じになっています。
会社が倒産しそうな方は、『会社が倒産する前に転職を考えておこう』を参考にして下さい。
建設業の人手不足感が止まった一方で、放送・IT・宿泊/サービス・飲食・小売などの業界での人手不足感が増えている状況となっている。
そして2016年時点での人手不足はどの様になっているのか?日本商工会議所の調査結果が公表されていますので見てみましょう。
人手不足等への対応に関する調査集計結果
クリックしてmanpower%20shortage.pdfにアクセス
人手不足の業界ランキング
この調査は中小企業4072社を対象に行われており無回答は僅か23社となっています。
人手不足となっている中小企業は55.6%、昨年よりも5.3%上昇しています。
人手不足の業種別ランキングとしては以下の通りとなっています。
- 宿泊・飲食 79.8%
- 介護・看護 77.5%
- 運輸業 72.3%
- 建設業 63.3%
- その他サービス 59.6%
- 情報通信・情報サービス 59.6%
- 製造業 49.7%
- 卸売・小売 49.9%
- 金融・保険・不動産 44.9%
- その他 40.4%
2013年時点で介護・看護を含めないと意味無いと私は書きましたが、どうやらこの調査では介護・看護を含んでおり、予想通り人手不足となっています。
宿泊・飲食は2015年に続いて足りていない状況は変わらず、IT業界もやはり足りていない。
人手不足の会社が欲しい人材
では、人手不足業界の会社は、どの様な人材が欲しいのか?
人手不足の会社が欲しい人材は以下の通りとなっています。
- 一定のキャリアを積んだミドル人材 69%
- 高校卒業新卒社員 41.2%
- 大学卒業新卒社員 33%
- 管理職経験者などのシニア人材 15.2%
人手不足の企業側が欲しい人材としては経験の有る中年層が非常に多くなっており、大卒新卒よりも高卒新卒が欲しいと答えています。
中年層と高卒新卒が欲しい人材とは・・・これ迄とは違う感じになっていますね。
要は学歴や年齢など気にせず採用をしている事になります。経験が有れば年齢不問、若ければ高卒でも可などと言う求人も多くなっていますので、学歴や年齢は今後更に不問が多くなると予想されます。
この傾向は何も中小企業だけでなく大企業でもそうなっていると考えて良いでしょう。
人手不足の会社は中高年層と女性を積極採用
65歳以上の高齢者再雇用に関しても既に40%が実施しているが、義務化反対が30.1%、65歳迄再雇用は良いが65歳以上は厳しいが27.1%となっており、高齢者再雇用も65歳前後迄が今の所主流と見て良いでしょう。
女性の再就職やパートなど活躍推進は介護・看護が圧倒的となっています。
情報通信・IT業界と金融・保険・不動産業界でも女性社員を増加しています。
宿泊・飲食業界でも増加しており、人手不足となっている業界は女性雇用で人手不足解消を狙っている事が分かる。
人手不足の業界はAIやロボットに積極投資
しかし、同じ人手不足でも建設業と物流・運輸業界は女性活躍推進を検討しない方が多くなっており、この2つの業界は何方かと言うとロボットの方が良いのかも知れませんね。
情報通信・IT業界と金融・保険・不動産業界ではICT導入も進んでおり、今後ロボットと合わせて人手不足も解消されるかも知れませんね。
その他、長時間労働や同一労働同一賃金に関しての調査結果も公表されていますので、見ておくと良いでしょう。
この2つに関しては即解消されるとは思えませんから、転職によって実現する方が直ぐに解決出来る可能性が高いです。
今現在で言うと新卒採用も一段落しており、中途採用を実施している企業が一気に求人を行っていますので、暑いですが転職にも関心を寄せて見てはいかがでしょうか。
以前の人手不足に関しては以下の記事を参考にしてみて下さい。
人材不足の職種と、今後人手が足りなくなる職業は?
http://newjob.wp.xdomain.jp/article/365201427.html
人手不足業界ランキング、高齢化や後継者の人材不足で廃業へ
http://newjob.wp.xdomain.jp/article/434789745.html